ゲーセンは業界人用語?いいえ、バンドマンの隠語です。
業界用語、と言われるものがあります。
広い意味では、デパートなどの従業員同士で使う隠語とか、
キャビンアテンダントが使う隠語とか、
お寿司屋にも隠語ありますよね。
あとは、電鉄関係や運送関係などの専門用語も業界用語です。
でも、業界用語と聞いて、ピンとくるのは、
放送業界、広告業界、バブルの頃のギョウカイ君(知らないかな?)
で出てくるような言葉だと思います。
正確には、業界用語というより、業界人用語ですね。
でもね。
ギッロポン(六本木)、
チャンネー(お姉ちゃん、女性)
などの逆さ言葉。
ゲーセン(5千円)ツェーマン(1万円)
などの言葉。
これは、本来バンドマン用語なんですよね。
歴史は古く、60年代、米軍キャンプに、
日本人のジャズバンドが多く出入りしていた時代。
というより、当時はまだロックバンドはなかったからね。
そうした日本人バンドマンが使っていたのが、
バンドマン用語です。
フランキー堺さんやトニー谷さんなど、
後に、テレビや映画で大活躍するわけですけど、
そうしたなかで、徐々にバンドマンだけでなく、
特にテレビ関係でも使われるようになっていきます。
それが、バブルの時代にスノッブだと勘違いした
テレビや広告などのいわゆる業界人が
やたらと使ったことで、いつしか業界人用語に
なっていったようです。
ちなみに、ジャズ関係では今でも使われてると思いますが、
ロックやポップス、ニューミュージックなど、
他のバンドではあまり使われていません。
だって、ジャズはズージャといいますが、
ロックをクッロとか、ポップスをスッポプとか、
いう人を見たことも聞いたこともないですから。
ご存じない方のために、付け加えておくと、
ゲーセンは「G」と「千」で、ギターの第五絃がGなので、
「G=5」と「千」なので5千のことです。
ツェーマンは第一絃の「C」と「万」なので1万となり、
ゲーマンなら5万です。
なので、業界人用語=バブル語というのは、
現象面としては正しいのですが、
本来の意味としては間違っています。